一言で「シミ」と言っても、実は原因や種類が異なることを知っていますか?
この記事では、症例写真やイラストを用いてシミの種類や見分け方を簡単に分かりやすく、スキンケアのプロが解説します。自分のシミがどのタイプなのかを知り、正しいケアを行いましょう。
目次
代表的なシミのタイプと見分け方について
シミのタイプと年齢の目安、特徴
- 老人性色素斑
- 10代から|紫外線・加齢によるシミ。全年齢で対策が必要
- 肝斑
- 30歳〜40歳から|女性ホルモンに関係する。閉経後に薄くなることも
- 炎症後色素沈着
- 全年齢|半年〜1年で改善。ダメージ量やケアの問題で長引くことも。
- そばかす(雀卵斑)
- 5〜6歳の幼児期から|思春期に濃くなり、その後薄くなることも
- ADM
- 10代後半〜30代|シミより痣の一種。レーザー治療のみで改善できる
シミにはさまざまな原因がありますが、代表的なものはこの5種類です。
自分の肌に出たシミのタイプを見極めて、特徴を理解することで、適切なケア方法を見つけましょう。
【老人性色素斑】特徴と見分け方、対処法と注意点
紫外線によるシミは『ダメージの蓄積』によるメラニンの過剰生成やターンオーバーの乱れが原因。
長く紫外線の影響を受けるほどシミができやすく、できてしまったシミの色が濃くなり、広がることも。
若い頃に外で活動することが多い人はメラノサイト(メラニン色素を作る細胞)をが活発化しやすくなります。
加齢によって肌の新陳代謝が遅くなると、メラニン色素が肌表面に留まりやすくなったり、色素が排出しにくくなることで、シミができやすい状態に。
予防と対策
日焼け止めも効果的ですが、帽子や日傘で物理的に紫外線を防ぐのがベスト。外出の際は積極的に日傘を使用しましょう。
シミが出来やすい体質の方は、メラニンの生成を防ぐ美白化粧品の併用が効果的。併せて、肌のターンオーバーを整える成分が含まれたスキンケア製品を使い、メラニンの排出を促しましょう。
バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動を心掛けることが重要です。特に抗酸化やターンオーバーをサポートする食事・サプリメントの摂取は、シミ予防に役立つので、積極的に取り入れましょう。
紫外線が原因のシミは日々の予防が最も重要。初期の薄い状態であれば美白化粧品で対策できる可能性が高いため、早めに取り入れましょう。
いったんシミができてしまうと消すことが難しいので、早期治療にはレーザー治療も選択肢の一つです。
【肝斑】見分け方と原因、対処法と注意点
肝斑タイプは薄い淡褐色で、頬や額、鼻の横などに左右対称に現れるシミ。広範囲に広がり、境界がぼんやりとしています。
女性ホルモンと関係性があり、更年期や妊娠期、ピル服用中にできやすいものとされています。
予防と対策
紫外線やストレス、睡眠不足の影響でシミが濃くなることがあるため、ますは予防策として紫外線対策を徹底しましょう。
ストレスを軽減するリラクゼーション法やマインドフルネス瞑想なども、肝斑を防ぎ改善するのに効果的。ホルモンバランスが整うと徐々に薄くなることがあります。
既に出来てしまったシミには、トラネキサム酸(トランサミン)やビタミンCなどの内服を。メラニンを作る働きを抑えて、色素沈着を防ぐ効果があります。
美白化粧品を取り入れる場合も、トラネキサム酸やビタミンC誘導体が有効成分に含まれた医薬部外品のアイテムを選びましょう。
レーザー治療は逆効果となる可能性があるため、注意が必要です。肌へのダメージを最小限に抑え、適切なケアを行いましょう。
【そばかす】見分け方と原因、対処法と注意点
そばかすは、薄い茶色の小さな斑点が集まってできる特徴があり、主に頬や鼻、額などに現れます。子供の頃からできやすく、特に肌の色が明るい人や、赤毛の人にできやすいと言われています。
肝斑は頬のあたりから左右対称に広がりますが、そばかすは鼻を中心に直線的にできます。
予防と対策
そばかすは遺伝的要因や紫外線などの刺激によってメラニン色素が過剰に生成されることが原因。夏場や紫外線が強い時期は色が濃くなりやすいので、UVケアを取り入れましょう。
幼少期から発生して思春期をすぎると薄くなっていくことも多いですが、家族にそばかすが多い場合、自分のそばかすも薄くなりにくいかもしれません。
日焼け対策がとにかく重要。日焼け止めや帽子、サングラスの着用を行い、年齢を重ねてもそばかすが消えないようならレーザー治療を取り入れることをおすすめします。
【炎症後色素沈着】見分け方と原因、対処法と注意点
炎症後色素沈着タイプのシミは、ニキビや吹き出物、湿疹、傷跡などの炎症が治った後の色素沈着が原因です。
肌は炎症を起こすとメラニンを発生させてしまうので、炎症が起きる原因を防ぐことが重要です。
予防と対策
専用の器具を使わずに自分でニキビを潰したり、皮膚を掻いたりこすりつける癖がある場合、炎症や摩擦による刺激でシミが発生します。
癖を改善することでリスクを低減できます。肌の乾燥が癖の原因になることもあるため、適切なスキンケアを取り入れましょう。
対策は、まず肌の状態を良い状態に保つことが大切。適度な皮脂量を保ち、掻いたりこすったりしないように心がけましょう。
傷跡や炎症のある部分に紫外線があたることで、悪化してしまうこともあるため、外出時に帽子やマスクを活用したり、秋冬の季節でもUVケアを怠らないなどの工夫をしましょう。
【ADM】見分け方と原因、対処法と注意点
ADMタイプのシミ(アクティブ・ディープ・メラノサイト)は、最近の研究で明らかになったシミのタイプのひとつ。肌の表面ではなく、角層のさらに奥にある真皮層に発生するシミです。
10代後半から30代の女性に見られ、頬や下まぶた周辺にできやすいのが特徴。左右対称でやや青紫がかった色から灰褐色までさまざまな色調をもちます。
予防と対策
老人性色素斑、そばかす、肝斑と似ていますが、真皮に原因があるため対処法が大きく異なります。
UVケアは予防に効果的ですが、対策のためにファンデーションやコンシーラーを使っても色が浮いたように感じてしまいます。
ピーリングや美白化粧品によるケアは期待できません。真皮まで届くピコレーザーやQスイッチルビーレーザーによる施術が効果的です。
Qスイッチルビーレーザーによる施術後の肌状態
Qスイッチルビーレーザーは、メラニン色素のみを選択的に破壊してシミを治療します。施術後はかさぶたになり、剥がれた後に一時的な炎症後色素沈着が起こりますが、一ヶ月ほどで改善していきます。
肝斑などとADMが併発している場合治療が困難になります。しっかりとした知識をもった美容皮膚科を受療し、適切な対策を受けてください。
おすすめのシミ対策化粧品
シミ対策には、美白成分や抗酸化成分が配合された化粧品が効果的です。
ビタミンC誘導体やアルブチン、コウジ酸などの成分が有効成分として配合された医薬部外品を選択しましょう。
美白成分を徹底解説で詳しく説明しているので、より深い知識を得たい人は参考にしてみてください。
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1.美白化粧品
美白成分の働き
- メラニン生成の抑制
- メラニン還元・淡色化
- メラニンの排出
メラニンの生成を抑えることで、過剰な肌の黒化を防ぐ
黒くなったメラニンの色を元の色に戻すことで定着を防ぐ
発生したメラニンを肌から排出することで肌を淡色化する
ADMタイプ以外のシミには美白成分配合の化粧品が有効です。
ビタミンC誘導体やアルブチン、ナイアシンアミドなどが配合された美白化粧品を使用することで、メラニンの生成を抑え、シミを改善する効果が期待できます。
特に美白化粧水は、美白化粧品の中でも一番人気のアイテム。日常使いに取り入れやすいので、夏場だけでなく紫外線の少ない時期にも活用しましょう。
美白成分配合アイテムはこちら
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2.日焼け止め
紫外線を浴びることでシミの原因となるメラニン色素が生成されるため、夏場や紫外線の強い時期だけでなく、日常的に日焼け止めを使用することも重要です。
roccoGiRLの独自調査によると、一年中日焼け止めを使用しているのは全体の27%ほど。
夏場だけ日焼け止めに気をつける人が多いようですが、肌は紫外線の強さと時間を掛け合わせた分ダメージを受けるため、弱い紫外線でも長い時間浴びてしまうとシミの原因になってしまいます。
保湿効果を兼ね揃えた日中用乳液がおすすめです。SPF30以上の機能をもったUV乳液を活用して、シミの原因を防ぎましょう。
- 日中用乳液おすすめ人気ランキング20選!保湿力やコスパに優れた紫外線対策アイテムを徹底比較。
3.保湿成分の入った化粧品
乾燥肌は肌のバリア機能が低下した状態なので、シミの原因となる刺激を受けやすくなります。そのため、保湿成分の入った化粧品を使用し、肌をしっかり潤った状態に保つことが重要です。
化粧品を選ぶ際には、肌に刺激の少ないアイテムを選びましょう。アルコールフリーや香料フリーの化粧水や、洗浄力が控えめな洗顔料を選択するのがポイントです。
ウォータープルーフタイプなどの落ちにくい化粧品は、強い洗浄力をもったクレンジングとの併用が必要なため、肌荒れを引き起こしシミの原因になることがあります。敏感肌や乾燥肌の方は、優しい洗顔料でも落とせるコスメを選ぶことが大切です。
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よくある質問と回答
美白化粧品はいつ使うのが効果的ですか?
美白化粧品は夜のスキンケアで使用することが効果的です。肌のターンオーバーは主に夜の時間帯で行われます。肌の働きをサポートする美白化粧品は、夜に使用しましょう。
美白化粧品を使うと、日焼けが気にならなくなりますか?
美白化粧品を使っても、紫外線対策は必要です。日焼け止めや帽子、日傘、サングラスなどを併用し、紫外線によるダメージから物理的に肌を守りましょう。
敏感肌でも美白化粧品を使って大丈夫ですか?
敏感肌の方は、肌に刺激の少ない成分を選ぶことが重要です。水溶性のビタミンC誘導体の中でも
まとめ
シミは、種類によって原因が異なるため、適したケア方法を取り入れることで対策しましょう。
どのタイプのシミも紫外線と関わりがあるため、まずはUVケアと美白化粧品を取り入れることから始めるのがおすすめです。
美白ケアの方法については、【美白になる方法6選】今すぐ始められる美白ケア方法を専門家が解説で詳しくまとめられているので参考にしてみてください。
●毛髪診断士:日本毛髪科学協会会員
●化粧品成分上級スペシャリスト
●YMAA(薬機法医療法認証)取得者
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