女性の薄毛の原因と対策。髪が薄くなってきた女性のために、薄毛の対策方法をご紹介します。

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「最近、髪が薄くなってきた」「女性の薄毛を何とかしたい!」と感じている方へ。毛髪診断士が、薄毛の種類、原因、そして対策について詳しく解説します。

女性の薄毛:部位別解説

女性の薄毛は男性と異なる原因が多いです。以下で、部位ごとに特有の薄毛タイプとその原因を解説します。

1.つむじ周辺の薄毛

つむじを中心とした薄毛

主な原因

年齢
中高年になるとホルモンバランスが変わり、つむじ周辺が薄くなることが多い。
遺伝
家族に薄毛の人がいる場合、遺伝的に影響を受ける可能性が高い。

つむじ周囲の髪が薄くなり、頭頂部が目立つタイプの薄毛です。進行すると全体的に髪が減少し、頭皮が見えやすくなります。

ホルモン補充療法や、女性用育毛剤と頭皮マッサージの併用が効果的です。

2.前頭部の薄毛

前頭部の薄毛

主な原因

ストレス
長期的なストレスが頭皮の血行を悪化させ、薄毛に繋がります。
ヘアケア
強いテンションのかかるヘアスタイルや、髪を引っ張る癖が抜け毛に繋がります。

ストレスや髪を引っ張るヘアスタイルなどによって、前頭部が薄くなるケースがあります。

ヘアアイロンやエクステなども、髪を引っ張るような重さや使い方では『牽引性脱毛症』の原因になります。

ストレス管理と、髪に負担をかけないヘアケアが必要です。

分け目が薄くなっている

分け目の薄毛

主な原因

ホルモンバランスの変化
産後や更年期によく見られ、女性ホルモンの減少が影響します。
鉄分不足
鉄分が不足すると、髪の成長が阻害されます。

分け目の薄毛は、鉄分やビタミンの補給、頭皮の血行を促進するケアが重要です。

髪の成長に必要な栄養を採ったり、頭皮の血行を促進する頭皮ケアアイテムとマッサージを併用するなど、日頃からのケアを怠らないことが重要です。

他にも、加齢やストレス、栄養不足などで髪全体が薄くなるタイプや、男性ホルモンの影響でM字やV字型に薄くなるタイプも。原因に応じた薄毛対策を行いましょう。

女性の薄毛の主な原因

ホルモンバランスの乱れ

ブルーベル

髪の成長サイクルは女性ホルモンによって影響されますが、生理周期、妊娠、更年期などでホルモンバランスが崩れることがあり、薄毛を引き起こす可能性が高まります。

特に更年期にさしかかる40代以降の女性は、髪を健康に保つ女性ホルモンであるエストロゲンが現象することで、薄毛になりやすいとされています。

ホルモンバランスを整えることで、薄毛の予防や改善が期待できます。そのため、ホルモンバランスを考慮した生活習慣や食事、スキンケアが重要です。

妊娠後の抜け毛もホルモンバランスの変化が原因

妊娠中の女性

妊娠後に抜け毛が起きる理由は、ホルモンバランスの変化によるものです。

妊娠中はエストロゲンが大量に分泌されます。このホルモンは髪の成長期を延長し、抜け毛を減らす作用があります。

産後には、エストロゲンが急激に減少。これにより、妊娠中に成長期に留まっていた髪が一斉に退行期、休止期に移行することで、髪が一斉に抜ける「産後脱毛」が起きます。

産後脱毛は一時的なもので、時間が経てば元に戻ることが多いです。気になる場合は専門医の診断を受けましょう。

ピル服用後の薄毛

薬

ピルは女性ホルモンに作用する薬です。脳に妊娠状態を錯覚させることで排卵を止めるため、ピルの服用をやめた場合脳は意識せずに出産したと錯覚し、産後の抜け毛と同じような症状が発症するんです。

この症状はホルモンバランスを整える生活習慣を見直し、髪の生えてくるサイクルが調整されるまで続きます。副作用が不安な場合、または抜け毛が酷い場合は医師に相談しましょう。

過度なダイエットや食生活の乱れ

ハンバーガー

髪の毛は生命維持に必要ではないため、栄養供給が後回しになりやすい器官。栄養を取るのを怠れば、その分の栄養が髪に行き渡らないことになります。

過度なダイエットによって摂取する栄養が偏ると、髪に必要な栄養素が不足する可能性があります。

食生活の乱れも、栄養バランスを崩し、薄毛の原因となる可能性があります。特に、ファストフードやインスタント食品に偏った食生活は、必要な栄養素を摂取できない場合が多く、薄毛のリスクが高まります。

特に、タンパク質やビタミン、ミネラルの不足は、髪の成長を妨げ、薄毛や抜け毛を引き起こすリスクが高まります。まずはしっかりと毎日バランスの良い食事を摂ることから始めましょう。

睡眠不足による薄毛

寝ている女性

睡眠は体のリカバリーに不可欠な時間。その中でも特に髪の健康に大きな影響を与えます。

睡眠不足による薄毛のメカニズム

ホルモンバランスの乱れ
睡眠不足はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を促し、これが毛髪の成長周期に悪影響を与えます
血流の低下
睡眠中には血流が最も良くなる時間帯もあり、これが不足すると頭皮への栄養供給が低下します。
睡眠不足は免疫力を低下させ、それが頭皮環境を悪化させる可能性があります。
免疫力の低下
細胞修復の遅延
睡眠中は体内の修復作業が行われます、睡眠不足はそのプロセスを妨げ、髪の健康に影響を与える可能性があります。

対策としては、質の良い睡眠の確保と、睡眠前のリラクゼーション。バランスのよい食事と適度な運動。

生活習慣の見直しを行い、健康的な頭皮環境を整えることが重要です。

運動不足による薄毛

ランニング

運動不足が薄毛に与える影響は、一見直接的ではないかもしれませんが、体内のさまざまなバランスを崩すことで、間接的に髪の健康に悪影響を及ぼします。

運動不足が薄毛に及ぼす影響

血流の低下
運動不足は全身の血流を悪化させ、頭皮への栄養供給が不足します。
ホルモンバランスの乱れ
運動はストレスホルモンの分泌を抑制し、成長ホルモンなどの分泌を促します。運動不足はこのバランスを崩し、髪の成長に必要なホルモンの働きが低下する可能性があります。
新陳代謝の低下
運動不足は基礎代謝を低下させ、それが頭皮環境の悪化につながる可能性があります。

歩く、ジョギング、スイミングなど適度な運動を取り入れるほか、ストレッチやマッサージを行うことも効果的です。

特に頭皮は血行不良になりやすい部位といわれており、運動不足でなおかつ手足の冷えを感じる人は要注意です。

ストレスによる自律神経の乱れ

ベットに沈む女性

ストレスが高まると、自律神経が乱れることが一般的に知られています。この自律神経の乱れが薄毛に影響を与えます。

ストレスによる薄毛への影響

血流の悪化
自律神経の乱れによって血管が収縮し、頭皮への血流が悪くなる可能性があります。これにより、毛髪に必要な栄養が十分に届かず、髪の成長が妨げられます。
ホルモンバランスの乱れ
ストレスはコルチゾールというホルモンの分泌を促します。このホルモンが多く分泌されると、毛髪の成長サイクルに影響を与え、薄毛や抜け毛を引き起こす可能性があります。
頭皮環境の悪化
ストレスと自律神経の乱れは、頭皮の油分の過剰な分泌や炎症を引き起こすことがあります。これが薄毛の原因となる場合もあります。
睡眠不足
ストレスと自律神経の乱れは、質の良い睡眠を妨げることがあります。睡眠は体を修復する重要な時間であり、不足すると髪の健康にも影響を与えます。

ストレスと自律神経の乱れは、薄毛の原因となる可能性があります。ヨガや瞑想、深呼吸などでストレスを和らげる方法を見つけましょう。

ストレスや自律神経の乱れが続き、薄毛が進行している場合は、専門の医療機関で相談することをおすすめします。

喫煙・飲酒による薄毛

タバコを吸う女性

タバコには200種類以上の有害物質が含まれ、喫煙によって血管を収縮させます。タバコを吸うことで率先して血行不良になっているようなものです。

さらにタバコはビタミンを消費し、男性ホルモンの分泌を促すため、薄毛になる原因としては文句なしといったところ。

また、お酒を飲む人…特に一度にたくさんの量を飲む人は注意が必要です。大量のお酒を肝臓で分解するために、髪の生成に必要なアミノ酸が大量に使われたり、アルコールがうまく分解できないと薄毛の原因になることもあります。

シャンプーの頻度が自分の頭皮に合っていない

シャンプー後の塗れた髪

頭皮の状態とおすすめのシャンプー頻度

普通肌・普通髪
1~2日に一回
乾燥肌・乾燥髪
2~3日に一回
オイリー肌・オイリー髪
毎日または1日おき

シャンプー時の抜け毛が心配で、シャンプーを控えてしまう人もいらっしゃいますが、頭皮の状態に合わせて回数を調整するのがおすすめです。

乾燥肌の人にとって頻繁なシャンプーは頭皮が乾燥しやすく、それが抜け毛や薄毛の原因になることも。

一方で、頭皮がベタつく脂性肌タイプの人は、皮脂や汗が原因で頭皮が臭くなり蓄積された汚れや皮脂によりフケ、かゆみなどのトラブルが起きやすくなります

自分の頭皮や髪の状態を見て、適切な頻度を見つけることが重要です。

カラーやパーマによる薄毛

ピンク色の髪

カラーリングやパーマは髪に美しい変化をもたらしますが、その反面、薄毛や抜け毛のリスクも高まります。低刺激なカラー剤やパーマを選び、できるだけ感覚を開けて施術しましょう。

また、頭皮ケアをしっかりと行い、頭皮環境を整えることが重要です。

カラー、パーマによる薄毛への影響

化学薬品の影響
カラーリングやパーマに使用する成分は髪のタンパク質にダメージを与え、髪を細らせます。
頭皮への刺激
薬剤が頭皮に刺激を与え、炎症やかゆみによる薄毛をもたらします
キューティクルの破壊
カラーリングやパーマで髪の外側のキューティクルが破壊されると、髪が乾燥し抜けやすくなります。

髪を強く引っ張るような髪型

編み込みヘアー

ポニーテールなどの髪を引っ張りつづけるヘアスタイルは、毛根の負担により脱毛につながります。

この症状を「牽引性脱毛症」といい、同じ箇所の抜け毛を繰り返すことで髪が生えづらくなります。

なるべく髪を引っ張る時間を短くし、負担が掛からないように気をつけましょう。

薄毛になる前兆・予兆

薄毛トラブル早めの対策が重要です。薄毛になる前兆や予兆を感じたら、育毛剤や頭皮ケアを取り入れましょう。

抜け毛の増加

空と雲

健康な女性は、1日に50本〜100本ほどの髪が抜け落ち、特に夏の時期は高温多湿や紫外線、エアコンによる乾燥などの影響で抜け毛が増えます。

抜け毛の量が普段より多いと感じたら、抜け毛の原因となるストレスや栄養不足に目を向けつつ、育毛剤を使って頭皮のマッサージを行いましょう。

頭皮に痒みや赤み、炎症がある

髪を撫でる女性

頭皮のかゆみや炎症は抜け毛の大きな原因。どんな要因でかゆみが発生しているかを見極めて、早めに対処しましょう。

シャンプー時に爪を立てて洗ったり、日差しが強い日に紫外線ケアを怠るなど、頭皮はちょっとした刺激で炎症を起こすことがあります。

シャンプーはアミノ酸系など洗浄力の弱いものを使い、日差しの強い日は防止や日傘を忘れないようにしましょう。

かゆみや赤み、炎症の原因

皮脂の過剰分泌
頭皮の過剰な皮脂により細菌が繁殖します
乾燥
エアコンなどによる乾燥がかゆみを引き起こします
アレルギー
シャンプーやトリートメントの成分にアレルギーが炎症の原因に。
ストレス
自律神経の乱れが皮脂の分泌に影響します
不適切なヘアケア
頻繁なブラッシング、力を入れるシャンプー、タオルでのゴシゴシ拭きなど

頭皮のフケが酷い

頭皮のフケが酷い状態は、必ずしも薄毛の予兆とは限りませんが、頭皮環境が乱れている可能性が高く、それが長期にわたって続くと薄毛につながるリスクがあります。

フケと薄毛の関係

頭皮環境の乱れ
フケは頭皮環境の乱れが一因。毛髪に必要な栄養が行き渡っていない可能性があります。
炎症の可能性
頭皮の炎症が原因でフケが出ることも。毛母細胞の炎症は毛髪の成長を妨げます。
皮脂の過剰分泌
皮脂の過剰分泌はフケの一因。皮脂が毛穴に詰まると炎症につながり、薄毛の原因に

私自身、冬場に強力な洗浄剤(ラウレス硫酸Na)を使っているシャンプーを使って、大量のフケに悩まされたことがあります。強い洗浄力によって余計な皮脂を取り除くことで頭皮の乾燥を招き、環境の悪化を引き起こしてしまったようです。

皮脂や炎症が原因のフケには、フケや痒み用の薬用シャンプーがおすすめ。すっきりと洗って清潔な頭皮へと積極的に導いてくれます。

頭皮のべたつきやニオイに要注意!

頭皮がべたつく、またはニオイが気になると感じたら、それは皮脂の過剰分泌が原因かもしれません。特に、思春期や新社会人になったばかり、あるいは大きな生活の変化があったときに精神的なストレスが高まっている場合、注意が必要です。

このような状態が続くと、「脂漏性脱毛症」のリスクが高まります。この症状はホルモンバランスの乱れによって引き起こされ、頭皮が明らかにべたつき、毛穴が詰まる(例えば、毛根付近が黄色く変色するなど)といった特徴があります。その結果、菌が繁殖し、毛の成長を促す部分に悪影響を及ぼし、抜け毛が増える可能性があります。

もしも精神的に不安定な状態が続いている場合は、ストレスの解消方法を見つけたり、食生活を見直すなどの対策を取ることが大切です◎。

女性の薄毛予防:効果的な対策を全面的に

育毛剤を使っても髪が抜ける、効果が出ないと感じる人もいます。ただ育毛剤を使うだけではなく、生活習慣も見直すことが大切です。

バランスの良い食生活

食事

薄毛の原因は多岐にわたりますが、栄養バランスが崩れていると、その影響を受けやすいです。

薄毛の原因は栄養不足だけではありません。バランスの取れた食事で血行を良くし、薄毛の予防が可能です。特に、脂っこい食べ物や糖分の摂取が多いと、それが薄毛の原因にもなります。

重要な栄養素

タンパク質とビタミン

肉、魚、卵、豆腐、納豆などは良いタンパク質源です。ただし、動物性タンパク質の摂取過多は避けましょう。

ビタミンB2, B6, Eは頭皮の健康に役立ちます。これらはレバー、青魚、卵、大豆、乳製品、うなぎ、肉類、サケ、マグロ、バナナ、ナッツ、魚介類、ゴマ、マーガリン、植物脂に含まれています。

適度な運動で健康な汗を

適度な運動
運動不足や肥満は「悪い汗」を引き起こし、それが薄毛の原因になる可能性があります。適度な運動で健康な汗をかき、頭皮環境を整えましょう。

運動によって血行が促進され、それが頭皮環境を改善するとされています。

ヘアスタイルのバリエーション

ヘアスタイルを変える

同じヘアスタイルを続けると、頭皮に負担がかかり「牽引性脱毛症」のリスクがあります。休日は髪を下ろす、分け目を変えるなど、頭皮に負担をかけない工夫が必要です。

質の良い睡眠と前夜のヘアケア

ドライヤー

睡眠は体の修復時間であり、この時間に髪の成長も促されます。睡眠不足はホルモンバランスを崩し、それが薄毛の一因となる可能性があるとされています。

寝る前にしっかりとヘアケアをして、質の良い睡眠を確保しましょう。

頭皮のクレンジング

頭皮の汚れが蓄積すると、毛穴が詰まり、それが抜け毛や薄毛の原因になります。

シャンプーは頭皮のタイプに合ったものを選ぶことが重要です。例えば、乾燥している場合は保湿成分が含まれたシャンプーがおすすめです。

頭皮を優しくマッサージしながら洗い、洗い流しはしっかりと、残留物がないようにしてください。

タバコとお酒の制限

タバコ
タバコとお酒は薄毛の大敵です。特に女性にとっては、これらは「老け薬」とも言える存在です。

紫外線対策

太陽
紫外線は頭皮にもダメージを与えます。帽子や日傘でしっかりと紫外線対策をしましょう。

以上のポイントを押さえて、薄毛予防に努めてください。

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