30代から始まるやっかいな髪悩み、白髪。
毎月美容室で染めるにはコストがかさむので、できるだけ手軽にケアしたいところですが、白髪を染めるためのカラーリング剤は種類が多く、どれを選べばよいか悩みますよね。
そこで今回は、毛髪診断士が白髪ケアアイテムの選び方やメリット・デメリットをわかりやすくまとめました。自分に合った白髪染めの種類を知りたい人や、おすすめの商品を探している人は、ぜひ参考にしてください。
目次
白髪染め・白髪隠しの種類と特徴について
マスカラ白髪染め
シャンプー白髪染め
ヘアカラー白髪染め
ヘアマニキュアヘナカラー白髪染め
トリートメント泡カラー
トリートメント
白髪染めにはさまざまな種類があり、どんな効果を求めるかによって選ぶべきアイテムは異なります。
最も良く染まるのはヘアカラータイプですが頭皮や髪へのダメージが強く、次によく染まるヘアマニキュアは頭皮に着色しないように染めるのが難しいためセルフ染めに向いていません。
ヘアカラータイプの『ダメージは強いがよく染まる』という特徴をカバーしてくれるのが、白髪染めトリートメント。カラー後の髪に色が入りやすいという特徴があり、美容室に行く間の「つなぎ」として使うことで白髪浮きをカバーしてカラーを長持ちさせ、コストを大きく減らすことができます。
白髪染めトリートメントは「新しく生えてきた髪」が染まりにくく、元の髪色より明るく染めることができないのでヘアカラーと組み合わせて使うのが賢い使い方。
定期的に美容室やセルフで白髪染めヘアカラーを入れて、つなぎで白髪染めトリートメントを使うのがおすすめです。
白髪染めヘアカラー
白髪染めヘアカラーは、酸化染料(ジアミン系)とアルカリ剤(過酸化水素)を使用して、化学反応で染め上げる『永久染毛剤』と呼ばれるタイプの白髪染め。
酸化染料は頭皮や毛髪へのダメージが大きく、使い続けることでアレルギーが出ることも。髪を脱色しながら染めるので明るい色にも染められますが、キューティクルを開いて化学反応で髪を脱色するため使うたびに大きなダメージを受けてしまいます。
白髪染めヘアカラーは、黒髪より染まりにくい白髪を染めるため高いアルカリ濃度を設定されるので髪が痛みやすいです。
おすすめ:ウエラトーン|2+1 クリームタイプ白髪染め
髪色に馴染みやすい7色展開。植物由来のオイルを配合した付属のエッセンスを混ぜ合わせることで、仕上がりの髪を艷やかに整えることができます。
発色と色持ちの良さが特徴的で、特にブラウン、イエロー、ライトブラウンなどウォームブラウン系のやや落ち着いた色味が魅力の商品です。
白髪染めヘアマニキュア
タール色素で髪をコーティングして塗り上げるタイプの白髪染め。髪を脱色しないので明るく染めることはできず、元の髪よりも暗い色を選ぶ必要があります。
頭皮に付かないように塗布する必要があるので後頭部は塗りにくく、髪の根本や短い部分を上手に塗るには高度なテクニックが必要です。
安価ですが白髪を一人でセルフ染めするのは至難の技。色落ちも早いので意外とコストがかかります。
おすすめ:CIELO|オイルインヘアマニキュア
髪にツヤと潤いを与える3種のツヤ髪オイル配合で、髪をいたわりながら染めるジェルタイプのヘアマニキュア。
カラーは6種類。落ち着いたアッシュブラウンから赤みの強いウォームブラウンなど他にないカラー展開が魅力です。
先端はコーム型で、必要な量を出しやすいプッシュタイプ。肌に色移りすると取れにくいので、付属の保護クリームを使いましょう。
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白髪染めトリートメント
白髪染めトリートメントは、髪や地肌のダメージを抑えながら優しく染めることができるヘアケアアイテム。1回で染まるジアミン系ヘアカラーと比べると、ほとんどダメージを気にせず使えて一気に染まらないので自然な仕上がりを作りやすく、失敗しにくいのが特徴です。
染まりにくいというデメリットも、ヘアカラー後に使えば一回目からしっかり色が入るので、組み合わせることでそれぞれの弱点を補い合えます。
白髪染めで髪にダメージを与えたくない人や、こまめに染めて白髪浮きを防ぎたい人におすすめ。
同じく低刺激系アイテムである白髪染めシャンプーやヘナよりも少ない回数で、しっかり深い色まで染まります。
置き換えて使うため普段使いのトリートメントは不要に。1週間ほどの色持ちですが1本あたり4〜5回ほど染められ少ない手間で手軽に使えるのが便利。低価格帯はトリートメント効果が弱く退色防止成分も少なめ。せめて2000円〜の価格帯を狙いましょう。
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おすすめ:HANAオーガニック|カラーコンディショナー
白髪浮きを感じさせない自然な仕上がり。植物由来エキスと6つの花精油が髪と頭皮を整える。ナチュラル派のHANAOrganicカラーコンディショナー。
使用後は手触り良く、ツヤ感のあるなめらかな手触りが特徴で、HANA特有の香りが気分を上げてくれる日常使いに適した白髪染めトリートメントです。
詳しいテスト結果はこちら
- HANAオーガニックカラーコンディショナーで白髪を染めてみた!実使用レビューと口コミで染まりと仕上がりを徹底調査
白髪染めシャンプー
白髪染めシャンプーは控えめな染毛力で、白髪やヘアカラーの風合いを残しながら髪色を大きく変えずにキープしたいときに使用するアイテム。
毎日のシャンプーを変えるだけで手軽に白髪をケア。控えめな色づきなので、白髪を活かして年相応な仕上がりをおしゃれに楽しんだり、明るく染めた髪色をキープしたまま白髪をケアすることもできます。
白髪染めトリートメントと組み合わせることで、色づきや色持ちをサポート。白髪をアッシュや明るい色に染めたい人や、白髪に色味を乗せた雰囲気ある大人を目指したい人におすすめです。
- 白髪染めシャンプーおすすめ14選ランキング|全商品テストして仕上がりのカラーを調査
おすすめ:バランローズ|KUROクリームシャンプー
白髪がしっかり染まる。シャンプー・トリートメント・白髪染めの3役を担うクリームタイプのクリームタイプの白髪染めシャンプー。
染毛力の高さはもちろん、天然由来のオーガニックオイル5種・オーガニックエキス7種を配合していることでうるおいも残してくれる優秀商品です。
しっとりした仕上がりとまとまりの良さから女性にも男性にも人気。なめらかなクリームなので扱いやすく、色ムラになりにくいのも◎
詳しいテスト結果はこちら
- バランローズKUROクリームシャンプーの悪い口コミって本当?染毛テストや成分解析もご紹介。
泡タイプ白髪染め
タイプ | 染毛方式 | 染料 | 染毛力 | ダメージ |
---|---|---|---|---|
ヘアカラータイプ (永久染毛剤) |
酸化染料 | 1液のみ | ○ | ○ |
酸化染料 + 過酸化水素 |
2浴式 | ◎ | ▲ | |
カラートリートメントタイプ | HC染料 塩基性染料 |
1液のみ | ▲ | ◎ |
泡タイプの白髪染めを大きく分けると、酸化染料を使うヘアカラータイプと、酸化染料不使用のカラートリートメントタイプの2種類に分かれます。
髪のパサツキやダメージを抑えたければ1液のみのヘアカラータイプ。しっかり染めたければ2浴式のヘアカラータイプ。頭皮や毛髪のダメージをとにかく抑えたい人はカラートリートメントタイプを選びましょう。
泡タイプは広範囲の髪を染めやすい一方で、根本などの細かい部分を塗るのは難しいです。
キワの部分まで綺麗に塗りたければ泡タイプではなくクリームタイプを選び、染毛ブラシを組み合わせて使うのがおすすめ。
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ヘナカラー
ヘナカラーは粉末状の天然色素をお湯で溶いて髪に塗り、時間を置いて洗い流す天然由来のカラー剤。
その特徴は独特な仕上がり色。ヘナ100%のものは白髪がオレンジ系に染まり、ジーンズの染色にも使われるインディゴが混ざるとブラウン系の仕上がりに。
使い方に手間がかかり、45度ほどのお湯でちょうどよい固さに混ぜ合わせ、髪に塗ったあと1時間ほど放置する必要があります。自然由来の染料だけで作られているので、環境への優しさが魅力ですね。
中には「ヘナカラー」と言いながらジアミンが使われていたり、白髪染めトリートメントと同じ染料が使われている商品も。真のヘナカラーは粉タイプだけということを覚えておきましょう。
天然染料のみで染め上げるため安全な印象がありますが、ヘナでもアレルギーが出ることはありますし、蕎麦やピーナッツアレルギーの人はインディゴでアレルギーが出る可能性があります。
ちなみにインディゴ入りのヘナカラーを使った髪はブリーチを使っても明るく染めることができなくなるので注意。
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白髪隠しマスカラ・スティック・ファンデーション・パウダー
白髪が気になる部分にひと塗りすることで、表面を一時的にコーティングして色付け。一回のシャンプーで簡単に落ちる、ポイントタイプの白髪染め。洗髪も不要でとにかくササッと簡単に使えます。
マスカラ・スティック・ファンデーション・パウダーなど色んな形状があり、いずれも頭皮に付きにくいのが◎。汗や水で落ちやすいので、服への色移りが気になる人はウォータープルーフタイプの選択を。
白髪染めトリートメントやヘアマニキュアと同じ染料を配合し、使うたびに白髪が目立ちにくくなるヘアマニキュアタイプにも注目です。(レフィーネやラサーナなど)
あくまで「白髪染め」ではなく「白髪隠し」なのがポイント。一時的な部分染めには使いやすいものの、容量が少ないので広範囲をカバーできず、白髪が多いと塗りムラができやすいです。
持ち運び、外出先でのお直しができるのは便利ですね。
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●毛髪診断士:日本毛髪科学協会会員
●化粧品成分上級スペシャリスト
●YMAA(薬機法医療法認証)取得者
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